全日本大学駅伝を振り返る

前回は上位3校、東海大学青山学院大学駒澤大学についてのレースを振り返った。今回は、4位の東京国際大学から8位の帝京大学迄を振り返る。

 

東京国際大学は、見事としか言いようがない。箱根駅伝予選会の勢いそのままに、エースの伊藤達彦選手やムセンビ選手を上手く利用した区間配置で、2011年の上武大学以来の初出場で初シードを達成。更に、2区はトップ通過。途中までは優勝もあり得るのではないか?そんな事まで考えされられる様な見事な走りであった。

 

東洋大学は、3区相澤晃選手の快走で一気に立て直した様な印象を受ける。2区の大澤駿選手は、やや荷が重かったか?それでも相澤選手や、今西駿介選手、定方駿選手、渡邊奏太選手の4年生の活躍が光った。相澤、今西、定方の3人は区間2位以内とお見事な走り。特に定方選手には箱根駅伝では、MHPS所属の兄、定方俊樹選手の悔しさを晴らして貰いたい。

 

早稲田大学は、箱根駅伝予選会では9位通過と厳しい結果になったが、今回は見事立て直した。1区井川龍人選手は区間16位と出遅れたが、2区の主将太田智樹選手が8人抜き。中谷雄飛選手も故障明けながら区間6位で纏めて、千明龍之介選手の2人抜きや太田直希選手の安定感もあり、3年振りシード権獲得。

 

國學院大学は、出雲駅伝優勝校と言う普段とは違うプレッシャーがある中、2年連続シード権を獲得。しかし、浦野雄平選手でトップに立てなかった事、藤木宏太選手や茂原大吾選手のブレーキが響いたのか、出雲駅伝の様な勢いは出せなかった様だ。土方英和主将も、最後お腹を押さえていたので、力は出し切るのは難しかったと思われる。しかし、國學院大学がこの様に思えてしまうのも強くなった証であろう。

 

帝京大学は、1区18位と出遅れて、一時はシード権獲得は厳しい感じも受けたが、後半盛り返した。主力である、遠藤大地選手や島貫温太選手が使えなかったので、仕方ない気もする。ただ、中野監督も言っていたが、本当に嫌味では無く、往生際の悪さはどの大学よりも負けていない。箱根駅伝では主力も戻って、00〜02年以来となるシード権3年連続獲得を目指して欲しい。